だしの米国輸出へのチャレンジ
和食ブームを商機に

日本のだしの実力を、米国市場へ!
FDA認証から販促・物流まで"迷わず進める"実務ガイド
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 ポイント:国内販売にはないFDA認証登録作業は、マーケティングと並行して進めることが成功の近道です。かつお節を扱う場合は、FDAに加えNOAAのドルフィンセーフ認証も確認が必要です。

海外で人気の高い「だし」3分類

原材料や形状によって、
必要な手続きが大きく異なります

かつお節

削り節・粉節など

  • FDA一般食品の手続き
  • ドルフィンセーフ認証が必要
  • HSコード 1604系が対象

だしミックス

Dashi Soup Mix

  • 一般食品としてFDA手続き
  • ドルフィンセーフは不要
  • HSコード 2104.10.020

白だし

液体だし・調味だし

  • 一般食品+低酸性食品の確認
  • FCE-SID登録の要否確認
  • 食品防御計画の準備

かつお節と
ドルフィンセーフ認証

だしの代表格であるかつお節は、サバ科のカツオを原料としたものが有名ですが、カツオ以外の魚を原料としたもの、節・削り節・粉節など形状も多様です。一般食品と同様にFDA認証が必要ですが、貿易実務上はドルフィンセーフ認証にも注意が必要です。

これを規定するのはアメリカ海洋大気庁(NOAA)。米国への輸出に際し、HSコード(税番)で対象製品が指定されています。

  • 03類(0303、0304、0305の魚類)
  • 16類(1604の魚肉類)— まぐろ節・かつお節調味品混合品など HSコード 1604.20.020

米国ではBonito(カツオ)類も「Tuna類」として扱われます。ドルフィンセーフ認証に準拠していないマグロ・カツオ類は、米国へ輸出できません。

 提出書類(例):漁業起源証明書(NOAA Form 370)、船長による保証陳述書(Captain's Statement)。船長はNOAA公開の「船長用イルカ無害研修コース」を受講(読了)する必要があります。ラベル貼付は販売上必須ではありませんが、認証準拠は輸出の前提です。

だしミックスの
米国展開ポイント

かつお節と昆布の組み合わせを基本に、煮干しやシイタケなどを加えただしミックスは、英語ではDashi Soup Mix(スープの仲間)として分類されます。削り節や粉節が含まれていても、ドルフィンセーフ認証は不要です(HSコード 2104.10.020)。

 英文ラベルで注意する3点

  • 商品総称は「Dashi Soup Mix」とすること
  • 原材料は正確な英文名称で記載(魚名など特に重要)
  • アレルゲン指定原料を含む場合、FDAの表記方法を厳守すること
Dashi Soup Mix 英文ラベル例

白だし・液体だしの
追加要件

昆布や鰹節の出汁に薄口醤油・みりん・砂糖などを加えた白だしは、FDA上の基本はだしミックスと同様です。ただし次の2点に追加で注意が必要です。

1. 低酸性食品(FCE-SID)の確認

密封容器に詰められた低酸性化・加熱処理食品は、FDA施設登録に加えFCE(食品缶詰工場)登録SID(工程登録番号)が必要です。冷蔵輸送・冷蔵保管・冷蔵販売のみならFCE-SIDは不要ですが、越境ECなど販路拡大時は必須となります。

注記:常温流通の液体だしは低酸性食品に該当する可能性が高いため、事前確認が必須です。

2. 食品防御計画(Food Defense Plan)

FSVPで定められる食品防御計画の作成を進めておきましょう。食品安全計画(PCHF)とは別枠です。免除規定の有無も確認のうえ準備してください。

だしのFDA基本手続き

一般食品と同じフローが基本。
液体だしはFCE-SIDを要確認

1

製造施設の登録

米国向け製造拠点をFDAに登録。施設番号の取得が必要です。

2

米国代理人の登録

FDA連絡窓口となる米国代理人の設置が義務付けられています。

3

FCE-SID登録(該当時)

白だしなど低酸性・密封容器食品に該当する場合、FCE登録とSID取得が必要です。

4

食品安全計画・食品防御計画

FSMAに基づくPCHF(食品安全計画)に加え、FSVPの食品防御計画も確認しましょう。

5

英文ラベルの作成

表面・裏面の必須表記をFDAルール通りに作成。アレルゲン表記は特に厳密です。

6

事前通知(Prior Notice)

輸出ごとに申請・承認番号を取得。輸送手段により申請タイミングが異なります。

「貴社に必要な範囲」を確定する

販売ターゲットと
チャネル戦略

B2B

海外の食品メーカー・
和食レストラン向け卸

  • ✓ 数量安定・継続取引
  • ✓ ラベル要件は比較的緩和
  • ✓ 品質・ロット管理が重要

B2B2C

大手小売向けパッケージ供給

  • ✓ 大量取引の可能性
  • ✓ 英文ラベル完全準拠前提
  • ✓ バイヤー選定が重要

B2C

ECで個人販売する

  • ✓ 英文ラベル完全準拠必須
  • ✓ 和食ブームを利用・訴求
  • ✓ PL対策に直結

B2R

海外の日本食レストラン向け

  • ✓ 継続発注の安定性
  • ✓ 業務用パッケージ
  • ✓ 信頼関係の構築が重要

HSコードと
Prior Notice

 「だし」関連のHSコードと認証

※表は横にスクロールできます

製品 HSコード ドルフィンセーフ 備考
かつお節(削り節・粉節等) 1604.20.020 必要 NOAA Form 370 等
だしミックス 2104.10.020 不要 Dashi Soup Mix
白だし(液体) 要個別確認 原則不要 FCE-SID要否を確認

 ポイント:関税率の推移:相互関税発令前 0% → 発令後 15% → 現在(2026年3月)10%(B2B/B2C共通)

 Prior Noticeを申請するタイミング

陸路(トラック)

到着 2時間前 に申請

陸路(鉄道)

到着 4時間前 に申請

空路

到着 4時間前 に申請

海路

到着 8時間前 に申請

注記:未申請は米国への輸入が拒否され、最悪の場合は貨物の押収や破棄も。展示会サンプルのハンドキャリーも申請を推奨します。

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