2025/6/17
トランプ政権が最近発表したFDAの人員削減計画については、もうご存知の方も多いと思います。ロバート・F・ケネディ・ジュニア新保健省長官によれば、彼の管轄下にある保健機関を大幅に再編する計画を導入するようです。
このリストラ計画は、トランプ大統領の大統領令『Department of Government Efficiency(労働力最適化イニシアチブの実施)』に基づいています。
計画では、保健機関全体で10,000人の従業員のポジションを削減するとありますが、その削減される10,000人の内訳は次のようになっています。
この19%ものリストラがFDAに対して実施されたら、皆様は査察も減るかもしれないと少し期待されるかもしれませんが、どうもそうはならないようです。
ケネディ氏によれば、今回の人員削減は、医薬品、医療機器、または食品の審査に焦点を当てた規制部門に影響を与えないとのことです(the reduction in staff will not impact food, medical, or drug reviews, OR inspections.)。つまり、今回の人員削減は、FDA査察には影響しないと明言しているのです。
ここ1年、日本企業への年間の査察件数は概ね年間150件程度でした。日本の食品企業の登録総数が15,000社程度ですので、1%の企業に対して査察が行われたことになりますが、この件数はコロナ禍以前の2倍近くの実施件数です。今後もこの傾向は維持されると思っておいていいでしょう。
そうした中で皆様にお勧めしたいことがあります。それは食品安全計画の作成です。HACCPやFSSC22000でも同様の策定が定められていますが、FDAにおいても米国で食品を流通させる事業者に対して食品安全計画の作成を義務付けており(FSMA第103条:適正な製造規範、危害分析、リスクの予防管理)食品安全計画はFDA査察の際に、まず初めに提出を求められます。すでにISO・FSSCなどで認証を取得されている工場であれば、決して難易度が高いものではありません。もしまだ作成がお済みでないのであれば、今のうちに準備を進めておきましょう。
CBECでは食品安全計画作成に関するサポートも行っています。食品安全計画のひな型(簡易フォーム、Excel)をご用意し、ご担当者様向けに、食品安全計画の作成手順に関するオンラインセミナー(概ね90分)を開催します。料金は50,000円(消費税別)です。
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