2025/9/29
FSMA(食品安全強化法)が定めるFDAのルールには、施設登録や米国代理人などいろいろありますが、事前通知もその中の重要なルールのひとつです。
事前通知とは、米国に輸入する食品は、米国に到着する前にFDAに通知を行い、承認番号を取得しなければならないというものです。 貨物として送られるだけでなく、例えば展示会や商談のために訪米した際に大量の食品サンプルを持ち込む場合でも、事前通知は必要です。航空機で入国する場合、日本を出発される前に済ませておく必要があります。
事前通知は、米国へ持ち込まれる物流によってかわります。
事前通知は、誰が申請してもかまいません。輸出者でも輸入者でも行うことができます。
商業貨物として米国に到着したにもかかわらず事前通知を行っていなかった場合、税関にて留め置かれるか、FDAの指示で安全な施設への移動を命じられることがあります。
いずれの場合も輸入申告はできず、米国に持ち込むことができません。
事前通知は、FDAのWEBサイトから無料で取得できますが、すべて英語で書かれていて少々わかりにくいかもしれません。そこで今回ご紹介したいのはRegistrar Corp.社の提供する「事前通知エクスプレス」というシステムです。これは、皆様が施設登録の更新の際に利用されるMyFDAから、簡単に、しかも日本語で行うことできる仕組みです。
MyFDAにログインしてみてください。最初のページの中段あたりに「事前通知エクスプレス」があります。そこの「File Notice」を押していただいて必要な情報を入力することで、事前通知を行うことができます。
事前通知を取得するためには次の情報が必要です。
そのために、下記の手順で進めていきながら必要な情報を集めていきます。
この手順で必要な情報がすべて用意できるので、あとはMyFDAの画面の指示に従って、情報をどんどん入力するだけです。 データを入力後、概ね3~6時間以内にメールにて事前通知が送られてきます。
事前通知エクスプレスの利用料は、1件$19.95です。
但し、米国代理人を更新いただきましたお客様には、年間3件分の無料クーポンをお渡ししています。画面の「Available Prior Notices」に3と書かれていますが、これは利用可能な事前通知が3件ありますという意味です。
年間、4件以上輸出されるお客様は、WEBサイト経由でこのクーポンを購入することもできます。「Buy Now」というボタンを押してください。1件単位でも追加購入できますし、10件、25件、50件、100件など、バルクでクーポンを購入することができます。
個人の消費を目的とした食品、個人宅で作られ贈り物として個人に送られる食品、農務省が規制する食品(肉製品、家きん肉製品、卵製品)などは、事前通知を行う必要ありません。
米国との通常のお取引では、商社や輸入者が事前通知を行っているケースも多いと思います。 今後、米国での展開がさらに増えてくると、自社で事前通知を行わなければならないことも増えてくるでしょう。その時になって慌てないように、サンプルの出荷などで一度練習されておくことをお勧めします。 尚、MyFDA経由で申請された場合、私どもでもモニターしております。 仮に情報不備などのトラブルがあった場合でも、Registrar Corp.社の事前通知担当から私宛にエラーのメールがはいりますので、すぐに問題解決のサポートに動けます。
なお、私どもCBECでは現在、「今更聞けないFDAについての個別勉強会」というテーマで、FDAに関する基礎的なことについての勉強会の機会をご提供しています。
この個別勉強会では、
などについて学んでいただきますが、今回お申込みいただいたお客様には、
■申込方法
中川のメールアドレス、もしくはお問い合わせフォーム内「特にお知りになりたいことがありましたらお書きください」部分に、下記内容をご記入のうえお申し込みください。
CBEC社は、皆様のお取引が円滑に進むようご支援いたします。
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「はじめてのFDA」では初心者にも分かりやすいコラムを、「FDA News」では米国Registrar Corp.にて取り上げられたFDA関連のニュースをピックアップ・和訳しています。
「米国に輸出したい商品があるがノウハウがない」「英語でのやりとりが不安」といった基本的なことから丁寧にアドバイスいたします。貴社にとってベストな方法をご提案いたしますので、お気軽にお問い合わせください。